物書き健児

物書きに大切なのは健康である。

情報を探そうとする意欲がないって危険だよって話。

近所の人からアップルウォッチ盗難の疑いをかけられた

突然ですが、日中仕事をしていたら盗難の疑いをかけられたけど無事解決した話をする。

そのときの心臓バクバクぶりとかをまとめとこうと思う。

 

とにかくだいじなことがある。それは

スマホでググれ。

気軽に人に凸するな。

GPSは万能ではない。以上三本。

 

それはある昼下がりのこと。仕事をしていてキーボードに向かっていたらインターホンが鳴った。大抵この時間は保険のセールスや勧誘がメインだが、泥棒の下調べだと困る。そう思ってインターホンに対応した。すると、

 

「アップルウォッチが反応してます」

 

と言われた。もう、最初は「はあ?」という言葉しか出なかった。

しかも名乗りなしである。非常に嫌な予感がした。話が通じないタイプの人かもしれないからだ。事情を聞こうとしても、相手の頭しかインターホンには映らないので、そこから先に進まない。

 

イヤイヤながら外に出たが、突然の来訪者は名乗ることもなく「お宅で私のアップルウォッチが反応してるんですけど」と繰り返すばかりだ。

 

「ああ、これは対応しちゃアカン奴だった」

 

そうは思うが、仕方なく話を聞く。来訪者によると、時計をなくして探しているらしい。GPSを頼りに探したら、うちで表示されたのだ、と。

 

GPSがうちで反応してたから

そんなわけあるめぇ、とスマホを見せてもらうと、間違いなくうちが表示されている。

来訪者は勝ち誇ったような顔で、「GPSで出てるんですけど」と言って譲らない。

 

とはいえ、やってもいない事、身に覚えのないことで疑われてはいそうですか、なんていうのは愚である。きっぱりと身に覚えがない事、もし自宅周辺で見かけたら遺失物の届をするし、なんならお知らせに上がることも伝えた。

 

それでもその来訪者は「こいつ、しらばっくれてるな」という顔でこちらを見てくる。

スマホを手にして、「GPSという動かぬ証拠があるのに、こいついつまでしらを切るんだ」と顔に書いてあるのだ。

 

来訪者は10分ほど粘った後、姿を消した。そのときは気にしないでおいたが、猛烈に心配になってきた。

 

例えば、警察に通報されたらどうするのか、とか。

いざという時は弁護士を頼まないといけないのか、とかである。

 

そもそも、GPSが何か誤作動しているんじゃないかとか、いろいろ悩んで検索を開始した。

アップルウォッチのGPS、精度はいかほど?と調べたら…

まずはアップルウォッチのGPSがいかほどか調べてみたら、そこそこ働いてくれることが分かった。でもそれでは困る。覚えがないのに、来訪者のアップルウォッチがうちにある事になっているのだ。

 

まさか私が夢遊病になって、取ったというわけでもないだろう。いろんな可能性を求めて情報を探したが出てこない。

そこで私はアップルのサイトにアクセスした。アップルユーザーでもないのに、アップルユーザーが直面しているトラブルを調べに行く羽目になったのだ。

 

まずはお問合せサイトを見ようとしたが、一般的な窓口はない。たいてい、問題に対応した窓口しかないので、自分の聞きたいことがきけないのだ。なんてこった。

 

まあ、どーんとメルアドなんか載せて置いたら、スパム業者がよろこんで送り付けて来るじゃないか。しょうがないよな、と思いつつQ&Aフォーラムを覗いた。

 

さすが天下のアップル。こうしたコミュニティも作っててマジ偉い。偉いぞ。

 

そこで面白い情報を見つけた。要は「GPSは位置情報を教えてくれるが、あくまでも目安。センチメートル単位で表示されるわけではない」ということが分かった。

わたしはそのQ&Aページをプリントアウトし、手紙も添えた。なぜかって?

 

いきなり見知らぬ相手に名乗りもなしに突撃してくるような人が、文字を読んでくれるかどうかも怪しいからだよ!(´;ω;`)

とりあえず事態の好転をねがってその日は就寝したのであった。

事態はあっけなく。急転直下

さてさて、その翌日だ。

比較的早い時間にまたインターホンが鳴った。何となく相手がわかるので余計に出たくない。特にこんなご時世だ。ドアを開けた瞬間グサリ、なんてやられたらたまったものではない。

 

話を聞かない相手が、まともに話をしてくるとは考えづらかった。そのため一旦無視。

数時間後には今までやられたことがない「ドアガチャ」までやられた。

ここまで来て、「あの来訪者、そうとうヤバイ人だな」と判断。

 

とりあえず相談できるところにはひととおり事情を話し、近所にも一部根回しまで済ませた。一番怖いのは、何もやっていないのに私が悪であると吹聴されることだ。

 

それでも「うちは被害者なんです」みたいなツラをすると一層悪化するので、冷静に事実だけを淡々と伝えなくてはならない。心理的に焦っているときには非常に難しい事だが、とにかく事実だけを業務報告的にしておいた。

 

そして翌日再度のインターホンがならされた。さすがに腹をくくって応答する。

相変わらずどこのだれか名乗らずに話を進めてきた。

自分の常識が相手にとって非常識なんてのはよくある。思い上がってはいけない。

 

しかし、名乗りもせずにインターホン鳴らして凸してくるのは相当香ばしい。

家人には万が一の事を覚悟させた。

 

まず、目的のものは見つかったかどうかインターホン越しに確認する。向こうから事実をいわないのだからタチが悪い。こちらから尋ねて「見つかった」という答えが返ってくる。

 

「いや、聞かれてから言うんじゃなくて。まずは自分から言いなさいよ」

 

そう突っ込みたいのを押さえて応対した。

 

先方は「すいませんでした」といいつつ、他人事のように見つかった報告をしてトンズラしようとしていた。ただし、それを笑顔で「良かったね」といえるほど私も性格はよくない。

 

発見場所はどこであったか、確認しないといけないからだ。

数日間色々心配していたこともあり、仕事も手につかなかった怒りは顔に出ていたであろう。相手は「家族のクルマのなかにあった」とだけいって、お詫びの品とやらを押し付けると姿を消した。

 

お詫びの品も置いていったが、どう見てもなにか…。

引越の挨拶品の余りといったものであった。

いろいろと感性がすごいのが住んでいるんだなとだけ思った、昼下がりの騒動であった。

私の時間を返せ。(怒り)

今回の教訓

自戒でもあるけど、とにかく「まずは自力で調べる事」が今後も大事になる。

一昔前は「盗まれた」などと騒いでいれば、家族などから鉄拳をくらわされて「もう一度探してみろ」と言われたものだった。

 

今はそうした諫言がないのだろう。自分が思い込んだら一直線なのである。

 

「アップルストアを調べてみよう」とか、「家族に相談してみよう」と言った考えがないのだ。一度冷静になって、よく周りを見たり、自分で情報を探しに行かない。

だからこうしたトラブルに発展するのだろう。

 

そして私も「お手持ちのスマホで検索なさってみては」とでもいえばよかったのかもしれない。ただ、突然の事態に対応できるほどの超人ではないから仕方ないと割り切る。

 

まずはこちらが悪くなければ穏やかに受け流しつつ、それなりにデカイ声で対応していく方向でやっていくのがいいのだろう。

 

ヘタに小さな自信なさそうな声で応対していたら、さらに悪い事態になっていたかもしれない。自信のなさそうな奴は弱いとみなされる。攻撃される隙を与えてはいけない。

 

そしてデカイ声で話しておけば、少なからず近所には聞こえるので万が一自分に危険があったとしても最低限捜査くらいはしてもらえるだろう。

そういう心配をしながら応対しなくてはならなかったので、本当に疲れた。

 

とにかく、人を疑う前にスマホでググれ。

気軽に人に凸するな。

GPSは万能ではない。

これが教訓であり、自分でも失態をおかさないよう自戒していく。

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