今日は息抜きに一次創作投下。価値提供も面白さもためになることもな~んにもない、タダのギャグだ!
※フィクション。アーサー王宮廷のヤンキーにインスピレーションを得て書き散らすだけのギャグ。時代考証?知らんなぁ!
中世ヨーロッパに現代技術とかが唐突に入っても気にしない。たぶん現代技術かなんかの方が異世界転生してるような世界だよ。矛盾点を気にしたら負け。
アーサー王宮廷のヤンキー
昔々あるところに、アーサーとヨールンという王様がおった。
この二人は仲が悪く、顔を合わせれば理由を付けてドンパチしておったそうな。
ある時はアーサー王がヨールン王のとこの畑にミントを植えた。
あっという間に畑がミントで埋め尽くされ、ヨールン王は泣きながらミントをむさぼり食っておった。
またある時はヨールン王がアーサー王の飼ってる猫をさらった。
数日後返された猫の額には、マジックインキで太眉毛が書かれておったとか。
こうして二人は定期的にドンパチし、くだらなくも当事者同士は至極真剣という争いを繰り広げていた。二人の国はいやいやながら休戦しつつ小競り合いを繰り返していた。
さて、実はアーサー王にはヒルダという娘がおった。その見た目はまさに淑女。
窓辺で小鳥と戯れる可憐な少女であった。
超ドケチで相手の嫌がることを進んでするようなアーサー王からこのような娘が生まれるなどとは、神も憎いことをする。
望遠鏡でうっかり娘の美貌を見てしまったヨールン王の息子、クレイがほれ込んでしまった。
クレイはアーサー王の娘の部屋に鍵縄をひっかけて忍んでいった。
まんまと姫を手中におさめたクレイは、部下にデカイトランポリンを用意させて小窓の下に待機させておいた。
姫を抱きかかえて降りようとした瞬間、アーサー王が乗り込んできた。エクスカリバーをずばらりと抜こうとした瞬間。腰に差してきたのは銘剣と思いきや、ところがどっこいハリセンが入っていただけ。
それでもクレイ王子は手ひどくハリセンでひっぱたかれ、あえなく下に落下した。
姫が連れ去られなくてよかったと喜ぶアーサー王であったが、娘本人からは「余計な事すんじゃねえ」と怒鳴られ、しかも窓から逃亡されてしまったのであった。
アーサー王は嘆き悲しんだ。亡き妻の忘れ形見であるヒルダ姫はすこぶる美人であるが、中身はヤンキーそのもの。うっかり気を抜くと珍妙な格好をして馬を乗り回したり弓を射てバリバリハンティングに興じる武闘派の姫だったのだ。
ヨールン王の息子、クレイ王子はまんまとヒルダ姫を連れて国へ帰って行ってしまった。姫が敵側に回ったら、この国はもう終わりだ。ヨールン王の国の民は全員モヒカン頭になり、レザージャケットを身にまとって馬で押し寄せるに違いない。アーサー王はすっかり気落ちしてしまい、とんでもない計画を発表した。
「余のドラゴンにミントとセイタカアワダチソウの種をまき散らさせよう」と。
ついでに除草剤も撒くとかなんだとか言い出して、アーサー王は完全に錯乱していた。
家臣たちは慌てた。雑草なんかまかれたらこれまでの農作がすべてパーだ。だが、宮廷の騎士たちはいうことを聞かない。全員そろって
「領地増やしたいんだけど」
「つか、もっと働く領民よこせや」
「もう騎士とかめんどくさいんで荘園経営に専念していっすか? 」
というやる気も忠誠心もない奴らばかりだった。
もう困り果てたアーサー王は、以前から契約していた鉄砲玉部隊に連絡を取る。
その鉄砲玉とは野山で暮す野伏と言う者。
とくにエリカと言う者がよさげだというコトで、アーサー王はヒルダ姫奪還とクレイ王子連行とヨールン王へのカチコミを命じたのであった。
「報奨金のわりに条件多すぎないか」
エリカら野伏の一団は、無茶苦茶な指令を元にアーサー王の宮廷へと向かったのであった。